《 追記 》 : 昨年の日刊ゲンダイ11月14日に
憲法学者小林節氏がつぎのようなコメントを寄せている。
「 なぜ安倍首相を批判するのか 」 答えは山のようにある
私にはもともと自民党支持者の友人、知人、親族が多い。
彼らから時々、「なぜおまえはそんなに安倍首相を批判するのか?
安倍首相は日本のためによくやっているではないか!」と言われる。
しかし、私には、安倍政権が私たち主権者国民のために何か良いことをしてくれたという記憶はない。
既述のように、憲法9条の故に海外派兵ができないおかげで 「 専守防衛 」 に徹し、結果的に一度も海外で戦争に参加せず70年間も平和でいられたこの国を、今回の戦争法の制定により、まず、米軍の友軍として、世界で普通に戦争に参加する、「
殺し・殺される 」 国に変えてしまった。
TPPも、詳細は秘匿されたままではあるが、方向性としては、日本の食料市場に外国産の安価な食料が大量に流入し、わが国の食料生産能力が壊滅してしまうことは明らかである。
その結果、わが国は、いざという時に米国等に食料を依存せざるを得ない立場になってしまう。軍事属国に加えて食料属国である。
アベノミクスも、政府は騒いでいるが大衆は何の効果も実感できていない。
北朝鮮のミサイルが脅威だと言いながら、日本海側に存在する原発を、廃止するどころか無防備のまま再稼働しようとしている。
大震災で 「 安く 」 も 「 安全 」 でもないことが立証された原発を、国民を危険に晒して再稼働し、世界に輸出する政府など要らない。
また、尖閣が危ないと騒いでおきながら、自衛隊は増員しないと言う。
しかし、それで自衛隊を海外に派兵する以上、日本の防衛が手薄になることは必定で、それは矛盾以外の何ものでもない。
また、米軍と転戦する以上、米軍の敵・イスラム国を敵に回し報復テロの危険を受け入れることに等しく、私たち国民にとっては危険が増す。
さらに、既に戦費破産に陥っている米国に続いて、これからはわが国も世界の兵器産業の顧客になるわけで、いずれわが国も戦費破産に至る。
安倍首相が熱心な拉致問題も、現政権下で何も前進してはいない。
この安倍政権のどこが 「 よくやっている 」 のか? 私には理解できない。
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