▼2018年11月8日(金)
イギリスの “ THE
TELEGRAPH ” 2018年10月16日
Julian Ryall氏の記事から |
日本は、「 許可レベル以上の放射性物質を含む
福島第一原発放射性汚染水を海洋に流す予定 」 |
ザ・テレグラフによるプラント・オペレータからの聞き取りや文書によると、日本政府は福島第一原発から、法的に許可されるレベルをはるかに上回る放射性物質を含んだ水を太平洋に放出することを計画している。
政府は、東北日本を襲った2011年3月の地震と津波で原発が破壊された後に、3基の原子炉からメルトダウンした放射性燃料に接触し汚染された水を貯蔵するスペースを使い果たしている。
現在900個のタンクに保管されている約109万トンの水を太平洋に放出する計画は、地元の住民や環境団体からの激しい反発を引き起こす、と同時に韓国と台湾では、放射能災害史上2番目で最悪の原子力災害による放射能汚染水が彼らの海岸まで到達することを恐れている。
原子力発電所を運営する東京電力 ( Tepco ) は、汚染水に含まれる唯一の重大な放射性物質トリチウムは、大量だと危険だが、飲料水中には少量しか存在せず安全なレベルにある、と主張している。
政府は、核サプライヤーである日立製作所が運転している、洗練された高度液体処理システム
( ALPS ) によって、他のすべての放射性物質が 「 非検出 」 レベルに削減されると約束している。
しかしながら、日本政府からテレグラフに提供されたドキュメントによると、ALPSがヨウ素、ルテニウム、ロジウム、アンチモン、テルリウム ( テルル ) 、コバルト及びストロンチウムを含む他の放射性元素の混合物を除去することに失敗したことが示されている。
日立は、ALPS機器の性能に関する報告についてコメントを拒否した。
また日本政府も、複数のコメント要請には答えなかった。
被災地福島が衰退しないようにする責任を負う日本政府から、テレグラフにも渡された制限付き文書では、当局が、ALPS施設が放射性核種を 「 非検出 」 レベルにまで除去していないことを認識していたことが示されている。
地元紙の河北新報は、2017年に、84サンプル中45サンプルでヨウ素129とルテニウム106のレベルが許容レベルを超えたことを確認した、と調査報告に加えている。
ヨウ素129は半減期が1570万年であり、甲状腺の癌を引き起こす可能性がある。またルテニウム106は核分裂によって生成され、高線量では毒性および発癌性を有することがある。
9月下旬、Tepcoは、経済産業省が東京と福島で公聴会を開いた後、福島地区に保管されている汚染水の約80%がまだ法的レベル以上の放射性物質を含んでいると認めざるを得ない状態にあり、その地区での住民や漁師たちは計画に抗議している。
Tepcoは、ストロンチウム90のレベルが、例えば、ALPS洗浄システムを通過した65,000トン分で法的許容基準の100倍を上回り、いくつかの貯蔵タンクでは政府が設定したレベルの20,000倍以上であることを認めている。
米国ウッズホール海洋研究所と海洋化学の科学者Ken Buesseler博士は、放射性核種は、貯水タンクごと及びその総量のそれぞれの合計を正確に確認することが重要であると発言した。
博士は 「 各タンクにさまざまな放射性核種の何が含まれているかを知るまでは、汚染水の放出計画や海洋への影響を評価するのは難しい 」 とテレグラフに語った。
専門家は、放出によってもたらされる危険性は、放射性核種の濃度とその後の漁業産品の汚染度による、としている。
人間によって消費される可能性のある小さな魚の骨にストロンチウムが存在することは、大きな懸念要因となり得る。人体に取り込まれた場合、ストロンチウム90は歯や骨に蓄積し、骨がんや白血病を引き起こす可能性がある。
グリーンピースの原子力専門家Shaun Burnieもまた、トリチウムは無害であるというTepcoの主張に異議を申し立て、「 人体内部のベータ線は、ほとんどのX線やガンマ線よりも有害である 」 と述べ、「 海洋生物に吸収された放射性トリチウムによる食物連鎖、人間への長期的な影響には大きな不確実性がある。 」 「 Tepcoにより計画された数十億ベクレルの汚染水放出は、海洋環境や人間の健康に危険がないとはみなされない。 」 としている。
地元の強い反対に不意を突かれた汚染水放出計画だが、これまでのところ日本の当局は放出計画を諦めてはいない。
東電=日本政府が推進しようとしている放射能汚染水の海洋投棄に対する厳しい指摘は上記テレグラフ紙に限った事ではなく、世界のいろいろなメディアで取り上げられている。
中には、 「 Radioactive Olympic 」 とまで揶揄するメディアも・・・。
・・・・・以下参考資料をご覧ください。 参考資料 : 知的好奇心の扉 TOCANA
一方、環境省が押し進めようとしている8,000ベクレル/kg以下の放射性廃棄物再利用などと言うとんでもない謀と言い、この日本及び地球環境をどれほど放射能まみれにしようとしているのか?
この国の国民誰もが一番に関心を示さなければならない重大事なのに・・・現実は?
記 : 11月8日
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